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南の島の話 その1 …バナナの思い出 [よもやま話]
text by -SHULAN-

-SHULAN-は子供の頃、
南の島に住んでいました。

ミクロネシアのヤップ島というところ。

今でこそ、ダイビングスポットとしてそこそこ
人気があるらしいのですが、
-SHULAN-が いた1980年代前半は、
観光名所も産業も何もない、
のたーっとした南の島でした。
唯一の名物といえば、ストーンマネー(石貨)のみ。
村ごとに酋長さんがいて、『ウルルン滞在記』の世界なのでした。

南の島ですから、トロピカルフルーツは食べ放題です。
バナナ、マンゴー、パパイヤ、スターフルーツ、
サワーシャップ(ポポーをもっと爽や かにした感じ)、ココナッツ、
タコノキの実(砂糖黍みたい。食べ過ぎると腹を下すらし い)、
グアバ、緑色のミカン、パンの実……などなど。
学校の校庭にもマンゴーやグアバの木があって、
勝手にもいで食べてました。

なぜかバナナは、色んな種類がありました。
「全部食べてみたいな〜」って言っていたら、
知り合いのおじさんが島で栽培されている全種類の
バナナを持ってきてくれまして。
小さいのはモンキーバナナサイズから、普通のサイズ、
10%増量くらいなの、長さは普 通だけど妙に太いの、
普通の2倍くらいの巨大バナナまで、ずらりと並んだバナナ。

「すごいすごい!」と端から食べていったのですが・・・・
全部同じ味でした。
・・・・・いやまあ、微妙に酸味の差とか甘味の差とか
渋味の差とかはあるんですけどね。
基本的にはどれも「バナナ味」。

しかも、太っ腹なおじさんは、全種類、
房ごと持ってきてくれまして。

バナナの木を見たことがある方は
ご存知かと思いますが、
スーパーで売っているバナナ は、
元々の房ではなくて小分けしてあるんですね。
木になっているオリジナル房は、全長1mはあろうかという、
バナナが松ぼっくり状に なった巨大なもの。
1房何十本単位です。
それが、10種類くらい。 どど〜んと。

しばらくバナナ地獄でした。
 
*「ぎょれめ」2004年8/13記事リメイク
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